HEAT20HEAT20

HEAT20について

深刻化の一途を辿る地球温暖化とエネルギー問題。
その対策の為に2009年に発足した『2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会』の略称がHEAT20です。

2020年には住宅の断熱性能の義務化が図られる予定でした。しかし、国土交通省にて開催された社会資本整備審議会にて義務化の事実上白紙化となる案が審議会にて了承されました。その基準とは全国を1から8の地域に分けてそれぞれ外皮平均熱還流率(Ua値w/㎡K)の基準値が設定されます。

例えば大阪府では5、6地域にあてはまります。これらの地域におけるUa値は0.87W/㎡K。この数値は小さい方が断熱性能が良いことになります。
またこの基準値に対してゼロエネルギー住宅(ZEH)のUa値は0.6W/㎡K。HEAT20が目標としている値は、5地域(数値が大きいほど温暖地になります)のG1グレードとして0.48W/㎡K、G2グレードとして0.34W/㎡K。6地域ではG1グレードが0.56W/㎡K、G2グレードが0.46W/㎡Kです。この値は国が定めた基準値を上回る値となっております。

断熱性能を高めると、家全体の熱エネルギーが家の外に出にくくなります。冬は部屋を暖めれば冷えにくく、そして夏は部屋を冷やせば熱くなりにくくなります。また、家全体の熱エネルギーが外に出にくくなるため、時間とともにエアコンを使用している部屋と使用していない部屋との温度差が少なくなってきます。このことは、特に冬は暖かい部屋から洗面所などに行った場合は温度差が少なければヒートショックになる可能性が低くなります。そして、高断熱性能の家は結露とカビの発生を抑え健康に暮らすことが出来ます。

HEAT20は住宅における更なる省エネルギー化をはかり、住宅の熱的シェルターの高性能化と居住者の健康維持と快適性向上のための先進的技術開発、評価手法、そして断熱化された住宅の普及啓もうを目的とした団体です。

HEAT20が目指す水準と室内温度環境

冬期間の室内における最低の体感温度
体感温度が15℃未満となる割合
省エネ基準の家と比較した場合の暖房負荷削減率

Q & Aよくある質問

冬は朝が寒くて辛いのですが、なんとかなりませんか?
実は!断熱するだけでも冬の朝がグッと楽!になるんです!!

断熱性能を高めると、夜に暖房を止めた後でも、暖かい熱は外に逃げにくく、室温の低下はゆるやかです。そのため、朝5時の寝室の室温は、断熱性能の低い家が10.2℃なのに対して、断熱性能の高い家では15.4℃と5.2℃も暖かくなります。

断熱するとどのくらい省エネになるの?
冷暖房費が大幅に節約できますよ!

同じ暖房条件で設定温度を20℃にした場合の年間暖房費は、断熱性能が高い家では約1.1万円になるのに対して断熱性能の低い家では、約4.6万円になっています。光熱費を抑えるためには、断熱性能の低い家では、暖房する時間を短くしたり暖房する部屋を限定するなど、相当の我慢が必要です。
※HEAT20が想定する暖冷房スケジュールのときの負荷をエネルギー換算して電気料金を28円/kwhとして試算した数値。

断熱工事って、費用がかかりそうですが・・・?
初期投資は確かにかかります。
が!生活の満足度が高くなり、冷暖房費の大幅節約にもなるので、長い目で見ればお得ですよ!

新築時に断熱性能を高くしておくと、のちに断熱リフォームするときよりも割安です。コストメリットだけでなく、室内環境の満足度を感じる期間が長くなることもポイントです。新築時は設備機器などにお金をかけたくなりますが、交換・やり替えが大変な断熱を優先することが大切です。国や自治体などで省エネ住宅に関する補助金や優遇制度などがあるので、専門家に相談することをお勧めします。